あなたにとって身近な損害保険といえば、自動車保険と火災保険でしょう。自動車保険は法律で加入が義務付けられている自動車損害賠償責任保険と任意保険に分かれますが、自動車損害賠償責任保険は自動車の購入時に加入して車検ごとに更新しているので、ディーラーや整備工場任せにしていれば目に見えづらいこともあり、一般的に自動車保険という言葉が指すのは基本的に任意保険です。自動車保険と火災保険の違いは何かといえば、もちろん補償対象が異なるわけであり、契約内容によって補償内容も変わってきますが、保険を使う場合に生じる違いについては知らない方も多いので、その違いについて解説していきます。
┃火災保険と自動車保険の違うところ
|火災保険には自動車保険のような等級はない
まず挙げられるのが、火災保険には自動車保険のような等級が存在していない点です。火災保険は火災のみならず、風害や水害、盗難をはじめとする人的被害など広範囲のリスクをカバーしているので、意外と使える場面が多々ありますが、なんと火災保険加入者のうち85%以上の人が火災保険を使用した経験がないのです。
その理由となっているのが、火災保険は火災時にしか補償が効かないと誤った思いこみをしている点、保険を使ったら次回の更新時から保険料が値上がりしてしまうと思い込んでいる点、のふたつが挙げられます。
|火災保険は何度使用しても保険料は変わらない
火災保険についてちょっと調べてみれば、“火災保険はどんどん使いましょう!”という文言を多く目にするはずです。その理由は上記のように火災以外の広範囲のリスクをカバーしている保険であり等級が存在していないので、保険をいくら使っても次回の更新時に保険料が値上がりする恐れがないためです。等級と保険料の上下が脳裏にこびりついているのは自動車保険がそのようなシステムとなっているからに他なりません。
例えば、自動車保険で車両保険にも加入していれば自損事故の修繕費として保険請求できますが、保険を使うことによって等級が下がり、保険料が割高となってしまうのはよく知られた話です。これが火災保険でも同様であると多くの人が思い込んでいますが、火災保険には等級が存在していないので、どんどん保険申請しないと損するだけなのです。
|火災保険金の使いみちは自由

次に、保険金の使い道が自由な火災保険に比べて、自動車保険は保険金の使い道について自分自身が関与できないという点も両者の違いとして挙げられます。
自動車保険は基本的に事故の相手や同乗者など自分以外に向けて支払われるものです。言い換えると、事故相手の保険で自分車の修繕費が保険金より支払われるわけですが、この保険金が入金されるのは修繕を担当するディーラーや整備工場なので、自動車保険を使ってあなたが得することはありません。一方、火災保険金は使い道が自由です。保険申請時に修繕のためにいくらかかるのか明示するための見積りなどが必要となりますが、保険金は自分の口座へと支払われますし、その後の使い道について保険会社があれこれチェックすることもありません。自宅がダメージを受けている以上、より被害が大きくならないように修繕に保険金を費やすのが第一となりますが、その修繕のレベルを調整したり、見積りよりも安く工事してくれる他の業者に依頼したりするなど工夫すれば、保険金と実際にかかった修繕費との差額を得ることができます。
“このようなケースにはいくらの保険金を支払う”と定められている火災保険は、自動車保険では得られないメリットを生み出してくれるものなので、あなたはもっと火災保険について知るべきであり、より積極的に火災保険を使っていくべきなのです。
















PAGE TOP